スペイン旅行では都市を周遊するスタイルの個人旅行をされている方も多いと思います。ツアーでなければ、スペインの移動は電車かバスか飛行機が主となります。
飛行機は長距離移動には向いていますが、待ち時間や空港まで行ったり来たりを考えると、搭乗時間は短くても、意外と拘束時間を取られますよね。
バスでの移動は割安ですが時間がかかります。しかし小さい街など、バスでしか移動できない場所もあります。
スペイン鉄道(Renfe)の新幹線であるAVEは日本の新幹線と同じで清潔で、移動時間も短いので、主要都市を移動する場合、AVEが開通している都市への移動はAVEの利用が便利です。
今回はマドリードからコルドバへの移動でAVEを利用しました。
マドリードからコルドバまではバスを利用すると5時間ほどかかりますが、AVEを利用すれば1時間43分で行くことが可能です。
TuristaPlusという2等車より少し座席の広いクラスを事前にネットで予約購入し、一人当たり34ユーロ、日本円で4,420円(130円換算)かかりました。
金額的にはAVEはバスの倍程度のお金がかかりますが、やはり個人旅行では時間が大事ですので、主要都市への移動はAVEの利用をおすすめします。
今回はRenfeのAVEのチケット購入についてまとめたいと思います。
AVEのチケットの買い方
チケットを買う方法はいくつかあります。
- 駅の窓口で購入する
- 駅にある券売機(キオスク端末)で購入する
- ネットで予約購入する
窓口や券売機(キオスク端末)から購入する際には以下のようなデメリットがあります。
- 言葉の壁(英語またはスペイン語が必要)
- 待っている人がいると焦る
- バケーションシーズンなど込み合う時期は長蛇の列に並ぶことがある
- 直前だと希望の席があいていない可能性がある
ネット購入でも英語は必要ですが、焦らずに、調べながら購入でき、事前に予約しておけば、希望の座席を購入することができます。 また重い荷物をもって長い時間並んだりする必要もなくなりますね。
それでは実際にネットでの予約購入について紹介していきましょう。
ネットでのチケットの買い方
・準備するもの
①パスポート番号(全員分)
②クレジットカード
※VISA、MASTER、AMEXの3Dセキュア(本人認証)可能なもの
3Dセキュアが機能するようにサイト等で事前に登録しておくこと
(1)RENFEの公式サイト
公式サイトへアクセスします。
スペイン語表示されている場合は、「Welcome」をクリックして英語にします。
(2)行先・出発日・人数の入力
入力するのは①~④の情報です。日本の新幹線のチケットを買うのと同じですね。
なおチケットは約60日前から購入可能です。
①出発駅(DEPARTURE)と到着駅(DESTINATION)
※出発駅と到着駅の入力ですが、駅の名前の一部を入力するとドロップダウンから選択することができます。
②往路日(DEPARTURE)と復路日(RETURN)
※片道の場合は往路日のみ入力する
午前中、午後、夜と3つの時間帯を指定できます。
③乗車人数(子供は0歳~13歳まで)
座席不要の3歳児以下がいる場合は赤ちゃんマークの横に人数を入力
④割引切符
この欄はスペインの若者とシニア向けの割引切符についてなのでチェック不要です。
但し、自転車の旅の場合は「BICYCLE」にチェックしましょう。
最後に「BUY」を押します。
※ちなみにATOCHAを入力すると2つの駅が表示されます。
AVE始発のマドリードの駅は「MADRID-PUERUTA DE ATOCHA」です。
(3)電車と座席クラスの選択
①座席クラスの指定
このサイドバーは「FILTER」つまり検索条件を絞り込む為の物です。
詳細の条件を入力して絞り込むより座席クラス程度のを選択が良いでしょう。
座席クラスについては以下の3つのクラスがあります。
Turista | 二等席(普通席) |
Turista Plus | 二等席よりも少し広めの座席 |
Preferente | 一等席(グリーン席) |
②運賃の種類と購入条件
乗りたい時間の電車を選び50.15€という箇所をクリックすると、詳細情報が表示されます。
詳細情報で大事なのは、そのチケットの購入条件「Fare(運賃)」と「Conditions(条件)」です。
例えば、上の図の「Fare(運賃)」欄をクリックすると、利用可能な価格がドロップダウンに現れます。購入条件により値段が変わります。
値段の高いチケットは乗車時間等が変更可能です。
購入条件はいくつかあるようですが、代表的な物を紹介します。
※条件は変わる可能性があるので詳細は公式サイトで確認ください
運賃の種類 | 座席指定 | 時間変更 | キャンセル料 |
【promo】 | 不可 | 不可 | 不可 |
【promo+】 | 不可 | 20% | 30% |
【Flexible】 | 可能 | 無料 | 5% |
【IDAY VUELATA】 ※1 | 可能 | 不可 | 40% |
【Mesa】 ※2 | 不可 | 不可 | 50% |
※1:往復割引のチケット、往復同じ条件の席にする必要あります。
※2: 4人で1組のテーブル付席のチケットです。
③往路の電車を選択したら「NEXT」をクリックします。
④復路も忘れずにチケットの種類を指定し「NEXT」をクリックします。
(片道の場合は往路のみ)
⑤人数分の代金が表示されますので確認しましょう。
すると、Loading画面になり、次の画面に進みます。
(4)個人情報の入力
次の画面では、自分たちの名前やパスポート番号などの情報を入力していきます。
①の部分は割引チケットの指定等をします。日本人は関係ないので無視します。
②名前、苗字、Eメールアドレス、パスポート番号、電話番号を入力します。
画面右には購入したチケットの詳細が表示されていますので確認をしてください。間違えていたら、画面上部にある「back」をクリックして戻りましょう。
人数分入力し、画面下へ移動します。
(5)座席指定と支払方法
①座席指定選択
シートを指定できる場合はここで指定方法を選びます。
※【promo】などの安いチケットは指定できません。
Automatically assigned | 自動で座席を割り当てる |
Seating preferences | 座席を自分で指定する |
Window | 窓側 |
Aisle | 通路側 |
②ペット同行の有無
③支払い方法
クレジットカード、Renfeポイント、Paypalで支払いができます。
デフォルトではクレジットカードが選択されています。
④利用規約
同意するにチェック
⑤「PURACHASE(購入)」をクリック
(6)クレジットカード決済
クレジットカードの決済画面に進みます。
カード番号、カードの有効期限、セキュリティコードを入力し、右下の緑で囲った部分をクリックすると次の画面では本人認証画面となり、クレジットカードでネットショッピングする際のパスワードを入力すれば終了です。
なお、この画面では言語選択が可能となり、様々な言語に画面を翻訳することが可能ですが、簡単なのでスペイン語のままで手続きをしましょう。日本語に変えるとエラーとなる可能性が報告されています。
・クレジットカード決済の問題点
使えるクレジットカードとしては、VISA、MASTER、AMEX、ダイナース、JCBなどが公式サイトには書かれています。
しかし、スペインの交通系サイト(RENFEやALSAなど)では、日本で発行されているクレジットカードはこの最後の最後で決済できないことが多く、特にJCBは決済できないと色んなサイトに書かれています。
上の図の左下の緑で囲ってある部分にはVISAとMASTERとAMEXの本人認証システムのロゴが記されています。この3社のクレジットカードであれば、3Dセキュアと呼ばれるクレジットカードによるネットショッピングの決済時に利用される本人認証サービスが適用されます。
RENFEはそのシステムを使って、購入者の本人認証を実施しているのです。
もしかしたら JCBで決済できない理由はそのせいかもしれません。
・クレジットカードについて
①ヨーロッパ旅行ならVISAかMASTERカード
②3Dセキュア機能が使えるように、サイトでIDやパスワードなどを事前登録しておく
スペインの交通系サイト(RENFEやALSAなど)では使えない使えないと言われている日本のクレジットカードですが、私たちは「ANA VISAカード」で問題なく認証され使用できました。
どうしてもクレジットカードが使えない場合にはPayPalで支払いしましょう。
(7)チケットの確認
クレジットカードの決済が終了すると、「PACHASE CODE」と言われるチケットの予約番号とチケットの印刷画面が表示されます。
また、登録したメールアドレスにもRENFEから購入完了のメール「Confirmacion de venta Renfe」が届いています。そこにもPDFでチケットが添付されています。
万一に備えて念のため、印刷しておくことをおすすめします。
また、スマートフォンのPassbook(iphone)に乗車券を保存し、当日はそのQRコードを係員にスキャンしてもらえば乗車可能です。
なお、チケットはパソコンだけでなく、スマートフォンアプリからも購入できます。
旅先でPCがなくてもスマホから購入できるのは便利ですね。
思ったより簡単に買えますのでぜひ試してくださいね。
アプリのインストールはこちらから
まとめ
ネットでAVEのチケットを予約購入するメリットをまとめます。
- バケーションシーズンなど、込み合う時期でも希望の座席が買える。
- 窓口や券売機で長時間並ばなくてもよい。
- スペイン語が出来なくても大丈夫。
希望の座席が買えるということは、お金の節約にもなりますし、並ばなくていいのは、時間や体力の節約になりますよね。
旅行の日程と移動手段が決まったら、約2ヵ月前ぐらいからAVEのチケット予約購入ができますので、ぜひ参考にしてみてください。